風力発電の出力
広域に存在する多数のフィンゥドファームを合計しても、風力発電の出力はゼロ近くなることがある。
英国の風力発電の出力分布(2011)
Global Wind Energy Councilによれば英国の風力発電は2010年末で5204MWで、2011年末には6540MW となっている。ことのときの風力発電の実績値をELEXON Portal にあるデータから、[5分値 105120個のデータのヒストグラム]にしてみると...
火力・水力・原子力発電で全量供給可能にしておいて、風が吹いたら火力を止めるという運用をしているようにしか見えない。
5分単位の出力変動を見ておくと...
おおよそ±30MWくらいの範囲で変動しているが、まれに±200MWを超える変動もあるようだ。
カナダのアルバータ州の風力発電の出力分布(2011)
カナダのアルバータの系統運用機関AESOに2011年の風力発電実績(10分値) を見てみると...
この頃のアルバータ州の風力発電容量は800MWで、実績平均は265MWとそこそこ。ただし、14%の期間は25MW以下、22%の期間は50MW以下しか発電していない。基本的には火力発電で電力を供給し、風が吹いたら火力の出力を下げて、燃料&排出量を節約できるというところ・
ドイツ等の風力発電の出力分布(2010)
2010年時点の風力(デンマーク・ドイツ・アイルランド・英国)の発電実績について、Paul-Frederik Bachによれば...
[ Enlarged Wind Power Statistics 2010 including Denmark, Germany, Ireland and Great Britain by
Paul-Frederik Bach ]
ドイツのウィンドファームは北部に広く分布しているが....
[ Wind power in Germany ]
これら、すべてを足し合わせても、なんとなくガンマ分布。
これだと、最大需要の10%を超える予備力があるときに、出力制御可能な火力発電によって出力変動に対処できる範囲で受け入れられるもの。
- 最終更新:2012-10-02 03:02:47